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沖縄 中古ピアノ専門店

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ピアノのお話Piano Story

4.こんなに大切!調律のお話

弦楽器であるピアノには1台に約230本ほどの弦が張られていますが、それぞれには約90キログラムの張力がかかっていて、これは1本の弦に90キログラムのおもりが下げられているのと同じ状態になっています。合計では約20トンの力となりますから、いくら鋼鉄のフレームや支柱で支えても弦は伸びていきます。これはピアノの使用頻度に関係なく、ただ置いているだけの場合でも同様です。

したがってピアノにとって調律は欠かすことのできないメンテナンスであり、調律をしないで放っておくとピアノはその品質を失っていってしまいます。

調律って何?

調律による効果に触れる前に、調律とはいったいどういう作業なのか簡単に説明しておきましょう。

よく、調律師になるためには絶対音感、つまり鍵盤を見なくても音階をあてることが出来る能力が必要になるという人がいますが、専門的な耳の訓練の方法はあるにせよ絶対音感とは特に必要なものではありません。今日、一般的に音階の基準はA=440Hz、つまりピアノの鍵盤の上で真ん中にある「ド」の上にある「ラ」が1秒間に440回振動することを基準としていますが、絶対音感があれば調律できるとしたら、耳で聴くだけでこの振動の回数を数えられることになってしまいます。そこで調律に使われる道具に音叉(おんさ)が登場します。U字などと呼ぶこともあります。この音叉をたたいて出る音とラの音をあわせることから調律が始まります。

このラはピアノの1番低い音から数えて49番目にあることからA49と呼ばれますが、便宜上実際にはその1オクターブ下のA37を音叉に合わせ、次にこのA37のラを基準にF33からF45(ファ〜ファ)の1オクターブを作っていきます。この1オクターブは普通平均率音階として調律され、1722年に初めてこの平均率を音楽に採用したのが音楽の父または「G線上のアリア」などで有名なヨハン・セバスチャン・バッハです。

さて、F33からF45の基準が出来たら次は1オクターブ下の音を聴きながら低音を合わせていきます。E44とE32(ミ)、Eb43とEb31(ミのフラット)といった具合です。最低音域では1つの鍵盤に対して1本の弦ですが、その手前は2本の弦で1つの音を出しているので、1本の弦を振動しないように止めてオクターブを合わせます。オクターブを合わせると2本の弦の音が狂うので、もう一本を合わせます。これをユニゾン調律といいます。

1番低い音まで合わせたら、また平均率音階であわせた1オクターブに戻って今度は上へ上っていきます。F#34とF#46(ファのシャープ)から最後はC76とC88(ド)までです。同じようにオクターブを合わせてからユニゾンを合わせる、という手順になりますが、中音域から一番上のドまでは1つの鍵盤につき弦は3本となるので、こちらの方が少し時間がかかります。最後はF33からF45までの1オクターブのユニゾンを合わせて完了となりますが、最初からここまでの作業には約1時間程度要します。

調律による効果

大きな張力によって伸びた弦は持つべき音程を狂わせてしまっているので、それぞれの弦を引っ張ることによって正しい音程に合わせる、というのが調律の作業です。それではこの調律はいったいどんな効果をもたらすのでしょう。

第一に調律はピアノの品質を保持します。先に記した弦の張力はただ無謀に強いものではなく、実はピアノの音をよりよくするために計算されたものなのです。ピアノの音の心臓部に響板という比較的柔らかい素材でできた板がありますが、弦の振動をより大きく増幅させて外部に伝播(でんぱ)させるためには素材だけでなく、板の反り(そり)が重要になってきます。響板はアップライトピアノなら後方から、グランドピアノなら下から見ることが出来ますが、平らに見えるようでこの板は反りがつけられています。弦の張力はこの反りを維持するためのものでもあるのです。

長らく調律されずに放置されたピアノの弦は伸びて、音も大きくずれてしまいます。このとき、ピアノの内部では伸びた弦がピアノの状態を維持することが出来ずにフレームも伸びてしまい、ある一定の反りをつけた響板もこの張りを失ってしまいます。きれいに反っていることで弦の振動を増幅させ、音として外部に伝える響板ですが、この反りがなくなってしまうと、ピアノの音の良さまでもがなくなってしまいます。専門的にはこれをクラウン現象と呼びますが、調律することによって音程だけでなく音質までもを維持するのです。

調律とは少し離れますが、調律師とは音を合わせるだけでなく、ピアノの音に関するすべてのことを管理をする人のことです。したがって調律師がピアノの調律するときは、音だけでなくピアノのタッチやペダルの動きなどあらゆる点からピアノを検査しています。多数の部品から構成されるアクションには摩擦する部分が多く、摩擦面にはフェルトは皮革などが雑音防止のために接着されていますが、これらの状態を鍵盤の動きや音から判断し、必要に応じて修理したり調整したりします。摩擦面だけでなく、鍵盤の動きを正確に伝えるためにアクションの調整も怠らず、ピアノを最高の状態まで引き上げ、それを少しでも長く持続させるための作業といえるでしょう。

ピアノの調律がもたらすもうひとつの効果は、ピアノの演奏を楽しむための条件を揃えることにあるでしょう。

音程が正しく保持され、すべての可動部が正常であってこそ初めてピアノという楽器としての真価が発揮されます。逆に言うと、真価を発揮しないピアノは演奏しても音楽を楽しむ道具ではなくなってしまうのです。
動かない鍵盤があったり音が出ない鍵盤などがあっては、どんなに演奏者ががんばってもいい音楽は奏でられません。88ある鍵盤に1つでも不具合があっては楽器としての価値は半分以下になってしまうのです。また、すべての部品が正常に機能したとしても、音が大きくずれていてはどうでしょう?

今日の電子ピアノやシンセサイザーなどの電子キーボードの多くにはトランスポーズ(Transpose)という、いわゆるキーを上下させる昨日がついています。これを使った実験ですが、あるピアニストにお気に入りの曲を電子ピアノを演奏してもらうときにキーを半音だけあげたり下げたりすると、それだけで演奏者は自分の実力を発揮しきれなくなったり、果てには演奏を間違えてしまったりします。これは絶対音感とはいわないまでも演奏者がある程度の音感を記憶していることが原因にあります。いつもと同じ鍵盤を押さえるのにいつもとは違う音が聴こえてくるという現象に対して、無意識のうちに違和感を覚え、予想もしない展開に反応しきれなくなってしまうのです。これは成人よりも小さなお子さんに現れやすい症状で、これが続くとピアノを演奏しても面白くないとか音楽事態がいやになってしまうということにもなりかねません。長い間調律をせずにピアノを使用している場合、いつも自分の家のピアノで聴いている音と先生や学校のピアノの音が違うと反応したら一度ピアノを調べる必要があるでしょう。半音下がっていたら早いうちに調律することをおすすめします。

このようにピアノの調律とは、ピアノの機能的な面から演奏者の心理的な面まで幅広く影響する重要な作業であり、音楽を楽しむために必要な作業です。せっかく広い場所をとって置いておくのですから、いつまでも良い音を出して音楽を楽しめるようにしっかりとお手入れしましょう。

  1. ピアノの歴史
  2. ピアノはなぜ音が出る?
  3. ピアノに最適な環境を
  4. こんなに大切!調律のお話
  5. ピアノはなぜ88鍵?(ピアノの歴史その2)
  6. 良いピアノを選び方
  7. ピアノの種類−スピネット、コンソール、アップライト

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